サントリー食品インターナショナルと同業他社比較

昨日、サントリー食品インターナショナルの有価証券届出書が提出されました。セグメント情報を使って同業他社と比較してみました。

◎セグメント比較

サントリー食品インターナショナル(以下SFI社と称す)の有価証券届出書のセグメント情報により同業他社であるアサヒグループホールディングス(以下AGH社と称す)の食品部門及び飲料部門のセグメント情報を比較すると

下記のようになります。(キリン関係はセグメント情報からは同じレベルの情報が入手できないため省略)。

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◎のれんについて

SFI社の、のれん残高が3499億円もあります。これは同届出書のリスク情報の「のれんに関するリスク」においても記載されていますが、のれんの大部分はオランジーナ・シュウェップス・グループの取得にかかるものであり、20年で償却することになっています。SFI社の総資産に占める割合が42%になっており、純資産額2042億円(2012年12月末)を超えています。今後、オランジーナ・シュウェップス・グループの業績如何によっては、のれんの減損会計の適用により、大きくSFI社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。かりに現時点で減損会計を適用し、のれん残額が回収不能とした場合、1,457億円の債務超過に陥ってしまいます。

◎営業利益率、総資産利益率について

いずれの比率もAGH社よりかなり高い比率となっており、収益率は高いといえます。ただし、AGH社の、のれんの償却率(上記F)がSFI社より高い、すなわちAGH社の、のれんの償却年数がSFI社に比べて短い点に留意しておくべきでしょう。

◎キャッシュフローからみた株主価値

セグメント情報からフリーキャッシュフロー(上記H)を簡便的に求めるとSFI 社の2012年12月期は290億円になります。かりに今後も300億程度のフリーキャッシュフローがでると考え、割引率を5%とした場合の理論的な株主価値は以下のようになります。

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有価証券届出書によると、想定発行価格は1株3800円となっており、上記の一株当たりの株主価値836円との乖離は、今後のSFIの成長性と判断するのでしょうか。

◎PER(株価収益性),PBR(株価純資産倍率)の比較

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SFI社とAGH社及びキリンホールディングスとのPBRとPERを比較すると、他社2社にくらべてかなり高くなっています。

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