サントリーのグループ子会社の上場について

本日の日経新聞において、サントリー食品インターナショナルが来年以降、上場させる記事が載っていました。サントリー食品インターナショナルの経営内容はどのようになっているのでしょうか。

(1)有価証券報告書について

現在、サントリーは上場会社ではないですが、上場会社と同様、有価証券報告書の提出が義務付けられています。この有価証券報告書は、グループ全体の頂点にたつ持ち株会社であるサントリーホールディングスが提出しています。

この有価証券報告書には連結財務諸表が掲載されているため、サントリーグループ全体の経営成績及び財政状態がわかりますが、今回、上場予定のサントリー食品インターナショナルの経営成績や財政状態はわかりません。本日の日経新聞ではサントリー食品インターナショナル2011年12月期の売上は9760億円、営業利益は約680億円となっています。これは、日経新聞が単独で入手したのでしょうか。

 

(2)セグメント情報について

有価証券報告書には、連結財務諸表の注記事項としてセグメント情報があります。このセグメント情報により、飲料・食品セグメントの売上、セグメント利益、資産がわかります。サントリー食品インターナショナルは飲料・食品セグメントの中の中核会社であり、大半が同社関連だと推定できます。2011年12月期のセグメント情報では、飲料食品は、売上が9,706億円、セグメント利益(営業利益)が880億円、セグメント利益率(営業利益率)が9%と高利益率になっています(因みに、ビール・スピリッツは4.6%)。これに対応して資産は7,952億円で、総資本利益率は11%程度になり、効率的な資産運用がされていると言えます。

下記のセグメントからフリーキャッシュフローも計算できます。[(セグメント利益+減価償却+のれん償却)-有形固定資産及び無形固定資産の増加高]で計算すると、フリーキャッシュフローが800億程度になり、営業キャッシュフローの範囲内で投資がなされており、無理な投資がなされていないことがわかります。日経新聞によりますと、中期計画では海外でのM&Aを加速させるとのことですが、このフリーキャッシュフローの資金を充当していくのでしょうか。

留意すべき事項としては、M&Aにより売上規模の拡大を図ってきたのか、連結貸借対照表上、のれんが3420億程度計上されているということです。下記のセグメント情報をみると毎年、のれんの償却がグループ全体で212億あり、大半が飲料・食品にかかるものです。今後、買収した会社が予想どおり収益をあげなければ、かなり財政状態に影響を及ぼすことになります。(連結貸借対照表上の純資産4835億の70%にも上ります)。

 

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(3)セグメント情報の入手方法

EDINETへアクセスします。赤く囲んだ部分をクリックします。

画面1

 

②以下、赤い部分をクリックします。

画面2
画面3
画面4
画面5
画面6

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